本文
村は、村の歩みを後世に伝える取り組みの一つとして、村民の自分史を本にまとめる事業を行っています。今年度は20人の方を対象に聞き取りを行い、20編の自分史を1冊の本にまとめました。完成した本のタイトルは、「飯舘村に生きて 20人の足跡」。2月4日には、サポートセンター「つながっぺ」で、贈呈式が行われました。
自分史事業には、村と協力協定を結んでいる福島大学の学生が協力しました。贈呈式にも学生達が出席し、代表で出席した5人の村民に本を手渡しました。
本を受け取った皆さんは、「自分の人生を残すことができた」「子孫に伝えたい思いをこめた。立派な本にしていただき、ありがたい」と感謝を述べました。また、聞き取りに参加した学生達も、「震災前後のことしか知らなかったが、もっと多くのことが学べた。一つひとつが村の歴史で、復興の基盤になっていると感じた」「お話と一緒にメッセージを受け取った」など、体験から得たことを次々に語りました。
それぞれの時代を家族と共に生き抜いた一人ひとりの物語は、村の歴史そのものです。この事業では、「自分史」をつづることが一人ひとりの復興につながったり、学生が学校ではできない学びを体験したりすることも、期待されています。
自分史の本は、今後、式に参加していなかった方々にも届けられ、交流センターなどの公共施設にも置かれる予定です。
村民の皆さんに本を手渡す大学生。贈る側も受け取る側も感謝を伝え合いました