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Franceと飯舘村の食文化交流 2025
フランス(パリ)での食分野の調理やサービスを学ぶ「公立ギヨーム・ティレル学校」の学生と先生方が飯舘村にご来村!
2023年10月以来の2回目です。
今回は、①いいたて村の道の駅までい館、②肉のゆーとぴあ、③氣まぐれ茶屋ちえこ の三カ所を巡り、それぞれの場所で交流しました。
①いいたて村の道の駅までい館
日本調理技術専門学校(郡山市)を出発したギヨーム・ティレル公立校のみなさんが訪れたのは、花をシンボルにしている飯舘村の復興拠点施設「道の駅までい館」です。ここでは、村職員が「飯舘村の復興の歩み」として、飯舘村はどんな村なのか、震災の前後、そして「今」の状況を正しく理解していただくために説明を行いました。
真剣に資料を見て聞き入る学生達。その後は、自由行動のお買い物タイムへ。気になる食材見つけ、購入する姿やコーヒーブレイクする姿が見られました。
②-1 畜産農家としての「肉のゆーとぴあ」
続いて、飯舘村で黒毛和牛の繁殖・肥育に取組んでいる畜産農家、「肉のゆーとぴあ」さんを訪問。
前日に生まれたばかりの仔牛、放牧中の経産牛を視察し、「和牛」の飼育状況や配合配合についてフランスとの共通点や異なる点など、山田さんに熱心に質問していました。
②-2 精肉店としての「肉のゆーとぴあ」
放牧場の視察の後、「ぜひ、フランスからお越しいただいたみなさんに、飯舘村産黒毛和牛をドライエイジングした牛肉を食べてもらえたら!」と試食をご用意くださいました。
牛の模型とフランスの学生の身体比べながら試食のお肉の部位説明する山田豊さん。奥様の山田あゆみさんがグットタイミングで焼き上げてくださり、焼きたてを試食。
先生方、学生より「新鮮な味わいで、非常に柔らかく、美味しい。肉そのものに味がしっかりある。和牛、美味しい。」と笑顔を浮かべていました。~肉のゆーとぴあさんについて~
震災前・後、そして”今”~
代々農業を営み、米やブロッコリー、葉タバコなどを生産していたという山田家は、戦後に畜産を始め、高冷地でも安定した経営ができるように、と「飯舘牛」の生産に携わるようになりました。震災後、山田さんは京都を避難先に選び、精肉店「中勢以」に就職。約5年をかけて肉の目利き、肉を切る技術、好みに合わせた肉の売り方などを学びました。
飯舘村の避難指示が解除になると、村に戻り、お父様と一緒に畜産に専念。水田を利用した「水田放牧」に取り組むなど、積極的な肉用牛繁殖経営を行っています。2023年7月には、京都で得た知識と経験を活かし、牛舎の敷地内に精肉店「肉のゆーとぴあ」もオープンさせました。★飯舘村の食と暮らし「肉のゆーとぴあ 山田豊さん」のご紹介はこちらをクリック
★肉のゆーとぴあHPはこちらをクリック
③氣まぐれ茶屋ちえこ
昼食会場として訪れたのは、どぶろく酒造家でもある、佐々木千榮子さんが経営する農家レストラン「気まぐれ茶屋ちえこ」。
ここでは、中山間地域向けのもち米で、現在、日本で唯一飯舘村だけで生産している「あぶくまもち」を使ったおこわ、郷土料理「凍み餅」、「味噌じゃが」、「いか人参」、季節の野菜の天ぷらなど、味わいながら店主の千栄子さんと交流しました。
★飯舘村の食と暮らし「氣まぐれ茶屋ちえこ」紹介ページはこちらをクリック
★氣まぐれ茶屋ちえこHPはこちらをクリックまた、会いましょう!
限られた時間の中で、学生さんとジョエル先生が「着物を羽織る」体験も!
「今日は、時間がないけれど、今度、飯舘村に来るときがあったら、羽織るだけじゃなくて、着付けをして着物を着させてあげたいわ~。男性用の着物もあるから、みんなで着たら楽しいじゃない。」と千榮子さん。羽田空港に向かわなければならない時間が迫ってきており、「名残惜しい!また会いましょう。」とお互いを想い合いながら、フランスからの皆さんをお見送りをしました。
飯舘村の訪問を終えて、ギヨーム・ティレル公立校の先生方と代表の学生さんからメッセージをいただきましたのでご紹介します。
~エルヴェ・レルメ先生(写真右) と ジョエル・ガルデアノ先生(左) からメッセージ~
日本に到着する前から、私たちは、日本の友人たちに再会できることをとても楽しみにしていました。
飯舘村への車での移動中から、前回(約1年前の訪問時)よりも活気に満ちた元気な地域の様子を目の当たりにし、嬉しい驚きがありました。山田さんの牧場訪問は私にとってとても感動的でした。
飯舘の有名な黒毛和牛と、生まれたばかりの2頭の子牛を実際に目にすることができたことは、とても印象的で、感慨深い体験でした。
地域が経験してきた困難を乗り越え、再生へのシンボルを見るようでした。皆さまの温かい交流と、温かい心で迎えてくださったことに深く感謝しています。
その後試食した飯舘牛の味も忘れられません。
柔らかく、その繊細さに驚き、この特別な牛肉をもっと広く知ってもらいたいという皆さまの思いに、私たちも心から共感しました。
そして、ちえこさんのレストランでいただいた昼食は、こうした発見の時間を締めくくるにふさわしいものでした。
質素さの中に伝統と温かさ、そして友情が感じられるおもてなしでした。
地域の食材を活かした料理は、飯舘の食文化を見事に表現しており、とても美味しくいただきました。
目に焼きついた風景とともに、私たちはこの一日を終えました。
次は12月にフランスで、再び日本の友人たちにお会いできるのを楽しみにしております。その際には、飯舘の素晴らしい食材を、フランスで紹介するお手伝いができれば幸いです。~ギヨーム・ティレル高校 生徒 ロイック・ド・ブロカさん~
飯舘村の訪問は「発見」に満ちた時間でした。
まず初めに牧場を訪れ、これまでとは異なる風景に出会いました。
畜産農家の山田さんと直接お会いでき、お話を伺うことができたのは大変貴重な経験でした。
飯舘牛の飼育方法や、2011年以降に直面した困難についても詳しく説明してくださり、多くのことを学びました。
その後、飯舘牛の2種類の部位の試食をさせていただきました。まずは牛の身体的特徴について簡単な紹介があり、続いて待ちに待った試食へ。
私たちの味覚にとって新鮮な味わいで、非常に柔らかく、美味しかったです。最後には、地元の伝統料理のレストランにご招待いただきました。
そこでいただいたお料理はどれも新しい発見ばかりで、ちえこさんとスタッフの皆さんによる温かいおもてなしも印象的でした。
ありがとうございました!★ギヨーム・ティレル公立校公式Instagram
@gtirelparis◎本取組みは、日本調理技術専門学校(郡山市)による連携によるものです。
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