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更新日:2025年3月25日

大倉の葉山ごもり(大倉)

葉山ごもり①

飯舘村には十か所近い集落に「葉山ごもり」の行事がありましたが、大倉を除いて廃絶しています。しかし大倉でも東日本大震災を契機に中断したままになっています。

東北南部には数多くハヤマ(葉山、羽山、麓山など)が分布していますが、そこに祀るハヤマ神に対する信仰の形の一つが「葉山ごもり」で、飯舘村内では稲作が済んだ旧暦10月8日に行われてきました。

 参加者が厳重な潔斎(けっさい=身を清める)をして「お籠(こも)り」をすることから「葉山ごもり」と呼ばれていますが、大倉でも福善寺本堂に葉山神の御神体を遷し、ここでお籠りをします。お籠りには氏子のほかにゴンダチと呼ばれる新参の少年も参加し、独特のオノットを唱えながら礼拝します。夜に入り境内で火を渡るヒツルギをしたあと、葉山の神を憑依させたノリワラ役を通じて来年の作柄、村内や個人の吉凶などを聞く「御託宣(ごたくせん)」に入ります。神の言葉を聞く託宣がこの行事の大きな目的で、参集した村人は神の言葉に聞き入ります。葉山の神は農耕神的な性格を持っていることがうかがえます。翌日は葉山を登拝する「お山がけ(登拝)」をして、御神体を山頂の祠に納めます。

 厳重な潔斎、火渡り、託宣、山がけの諸儀礼は修験道色が濃くみられますが、田植などの予祝や神がかりによる託宣などの儀礼は祭りの古い姿を止めています。

葉山ごもり②


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