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更新日:2025年3月25日

大坂遺跡出土石器群(草野)

大坂遺跡出土石器群(草野)

大坂遺跡は草野字大坂に所在し、ここから昭和31年(1956年)に26点の石器が桑折利雄氏により開田作業中に発見されたものです。これらの石器は縄文時代の初めころ(およそ10,000年前)の石器で、福島県内でも発見数が少なく大変貴重なものです。

現在、石を打ち欠いて作られた石斧(いしおの:打製石斧)5点と器種を特定できない石器1点、石のかけら(剥片:はくへん)20点が保存されています。

5点の石斧の表裏面全面には、形や厚さを整えるために打ち欠いた、二枚貝の殻のような痕跡(剝離婚痕:はくりこん)が確認できます。石斧の形は木の葉のように両側が丸みを帯びるものが3点、短冊のように両側が平行するものが2点ありすべて上端が尖っています。 重さは、最も小さいものが92.5グラム、最も大きいのが263.5グラムあります。短冊形の打製石斧は木葉形のものと比べて一回り大きく、重いようです。石材は頁岩(けつがん)が5点、凝灰岩(ぎょうかいがん)が1点でどちらも石器の材料としては良質なものです。剥片の素材もすべて頁岩です。断定はできませんがその多くは山形県米沢市を中心とする最上川流域を原産地とすると考えられます。


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