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大空ファーム

印刷用ページを表示する 2024年12月27日更新

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「大空ファーム」の豚舎にて

 八木沢地区の自然豊かな山あいに、有限会社「大空ファーム」の農場があります。ここでは現在、神内ファーム二十一株式会社神明事業部が開発した洪宝豚(はんぽうとん)の繁殖が行われています。

 

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広々とした敷地に豚舎や事務所が建ち並びます

 「大空ファーム」には5棟の豚舎があります。中でも令和5年に復興事業を活用して増築した豚舎は、最新の機能を備え、高度な技術を要する洪宝豚の繁殖・飼育に活用されています。

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新しい豚舎は空調や温度管理、排泄物の処理も自動化

 洪宝豚は、ハンガリー固有の名品種で、食べられる国宝とも言われる「マンガリッツァポーク」の四元豚。ハンガリーの漢字表記「洪牙利」の洪の字を名称に入れています。

 肉質は柔らかく、サラッとした脂に甘味があり、まろやかな味わい。しかもオレイン酸を多く含むヘルシーな豚肉になります。

 「マンガリッツァポーク」は、ウーリーピッグ(毛むくじゃらの豚)というニックネームがあり、黒い巻き毛が特徴です。

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雄の親豚はテリトリーを確保し飼育します

 洪宝豚を開発した神内ファーム二十一株式会社神明事業部は東京都にあり、福島県内の他、北海道や栃木県に大規模な農場を所有しています。

 神明事業部代表の高橋義一さんは、20代の頃、福島県内の養豚場で働いていたそうです。飯舘村で進める事業を、福島県の復興にも役立てたいと考えています。

 「震災後に福島県産の肉の価格が下がり、それが完全には回復していないこと、いいものをつくっているのに相応しい評価がないことに対して、我々の取り組みが一助になればと考えています。現在は、生産体制を試行中ですが、おいしい豚肉ができています。飯舘村で生まれる子豚を、銘柄豚として押し出していきたいと思っています」。

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​マンガリッツァの特徴が子豚の外見にも表れます

 一方、「大空ファーム」の現地では、5人の職員が働いています。その一人、谷宣春さんは、平成7年からこの豚舎で仕事をしていて、豊富な経験と技術を生かし、新たな銘柄豚の誕生に力を尽くしています。

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豊富な経験を元に大空ファームを牽引する谷さん

 「いかに健康な豚をつくるか、手を抜かず大切に育てています」。この道一筋の大ベテランが、実直な仕事で愛情深く、洪宝豚の飼育に取り組みます。

 「大空ファーム」で75日間育てられ体重30〜35kgに成長した子豚は、その後、栃木県の農場で大きく育てられ、出荷されます。

 谷さんは、育てた豚を定期的に購入し味を確かめています。「成分分析もしていますが、実食して味を確かめます。生産者にとって、自分が育てた肉は特別。洪宝豚は甘み、うまみのある脂が特長で、柔らかく、冷めてもおいしい。この洪宝豚の生産を、村に貢献できる事業に育てたいです」。

 畜産は365日・24時間体制の仕事ですが、「大空ファーム」では、働きやすい職場環境を整備しようと、「ウィークリー養豚」を進めています。曜日に作業を割り振り、1週間の流れをつくることで、週休を確保し、有給休暇も取れる体制づくりに努めています。

 

有限会社大空ファーム
飯舘村八木沢字下八木沢44
TEL:042-471-0011(神内ファーム二十一株式会社神明事業部)


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