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catoe 飯舘の秋
ローカルフードを積極的にメニューにとりいれている「catoe(郡山市)」にて、飯舘産黒毛和牛をはじめとした村産食材を取入れた飯舘フェアーを開催しました。
飯舘コースのスタートを飾ったのは、
「椎茸・鶉のボルテッィーネ/鶉のコンソメスープ」(〆てから6時間以内に調理)
高野靖夫さん・笑子さんご夫妻が生産している、椎茸(品種:トムトム)と鶉(うずら)を使用したメニューです。
鶉は小さく、〆てからすぐに調理する、とても希少な逸品として登場しました。
※ボルテッィーネは、肉団子の意。
飯舘産黒毛和牛 山田ドライエイジングビーフ(とんび)のタルタル
肉のゆーとぴあ 山田豊さんが手がけている、飯舘産黒毛和牛ドライエイジングビーフ(とんび)を使用し、鈴木醤油 溜まり味噌、金沢美人れんこん、菊芋チップ、粒マスタード、パルミジャーノを合わせています。
「とんび」は牛の肩甲骨付近にある赤身肉。 味わいは淡泊ですが旨みが強く、肉汁を多く含んでいるのが特徴です。 形が似ていることから「トウガラシ」、ステーキハウスでは「チャックテンダー」と表記されることもあります。 牛一頭から取れる量は2キロ程度と言われている希少な部位であることから、市場に出回ることは少ないんだそう。
金沢美人れんこんと菊芋チップのサクサクした食感ととんびのしっとりジューシーなタルタルのマリアージュに感動する一皿。
いいたて雪っ娘かぼちゃのズッパ
までい工房美彩恋人 渡邊とみ子さんが育てた、いいたて雪っ娘かぼちゃと凍み餅に、相馬産の渡り蟹のサバイオーネがマリアージュが美しい。
かぼちゃの果肉部分だけではなく、かぼちゃの皮にも着眼し、かぼちゃのオイルを開発した加藤シェフ。
一口食べて悶絶。かぼちゃのズッパのやさしい甘さとクリーミーさに、かぼちゃオイルが加わり、より奥深い味わいに変化します。
なんといっても、トッピングのあぶくまもちを使用した「凍み餅」のクルトンにはびっくり!サクサク食感の中に、ごんぼっぱ(おやまぼくち)の風味を感じ、凍み餅の余韻が楽しい!そして、常磐ものの「相馬産渡り蟹のザバイオーネ」とかぼちゃのズッパが口内で融合すると、また感動の波がやってきます。
地元福島県産食材の土のもの、海のものが表現された感慨深い一皿です。※ズッパ・・・イタリア語で「スープ」の意味
※サバイオーネ・・・イタリア語で「クリーム」の意味飯舘産黒毛和牛 山田ドライエイジングビーフのランプ肉のグリル ナツハゼのソース トムトム椎茸
ランプ肉は、ランプは、モモに分類される赤身肉でありながら、適度に層として赤身と脂身が交差する部分。
キメが細かく柔らかい肉質となり、しっかりとした肉の旨味を持っています.その味わいは深みがあり、ビーフそのものの風味を強く感じられるのが特徴です。
丁寧に火入れされた牛肉に、ソテー肉厚のトムトム椎茸がぴったりと寄り添い、ナツハゼのソースが引き立てています。ナツハゼソースは、ニコニコ菅野農園さんの低糖ナツハゼジャムをベースにナツハゼの酸味を生かしたソースにアレンジ。
この一皿は、牛肉/山田豊さん、トムトム椎茸/高野笑子さん、ナツハゼ/ニコニコ菅野農園菅野クニさんの3人の生産者さんの食材がコラボレーションしています。
宇宙帰りの笑ごまの田舎風チョコレートケーキ
いいたて結い農園さんが生産販売している「笑ごま(エゴマ)」。
2021年6月、復興する東北の姿と支援への感謝を世界に発信するプロジェクに参加した飯舘村のエゴマは、国際宇宙ステーションに向けてアメリカからロケットで打ち上げられ、約1か月間宇宙を旅して帰還しました。海を渡り宇宙を旅したのはエゴマ約10グラム。このエゴマを種に、2022年、2023年、2024年と生産を続けてきました。
この話に、「面白い!!何か考えます」と加藤シェフ。
2023年に収穫されたエゴマをデザートに使用し、プチプチ食感を楽しめるチョコレートケーキとして提供いただきました。宇宙帰りの笑ごまの田舎風チョコレートケーキには、旬の果実(写真はおざわいちご農園/須賀川市)や、鮫川村ジャージ牛のミルクジェラート、仁井田本家 穏のジュレ等、入荷状況に応じた食材を選定されていました。
※「笑ごま」は、いいたて結い農園さんの商品名です。
飯舘フェアに先駆けて、飯舘村を訪問!
フェアの約1ヶ月前、飯舘の食材を取扱うにあたり、コースのメイン食材となる畜産農家であり精肉店を営んでいる、肉のゆーとぴあ 代表 山田豊さんを訪れ、ドライエイジングビーフの特徴やコースに使用する部位の相談を念入りに行いました。
椎茸と鶉(うずら)の生産者、高野笑子さんを訪問した際には、菌床の施設で品種の特製や出荷時期を確認し、鶉を10羽ほどその場で〆めて、早々にメニュー開発へ。
また、出荷時期を迎えた「いいたて雪っ娘かぼちゃ」、あぶくまもちを原料として作られた「凍み餅」を求めて、までい工房美彩恋人 代表 渡邊とみ子さんを訪れて交流し、メニュー開発のヒントを探りました。
また、宇宙帰りのえごま(結い農園さん)の商材も面白い!と興味をもっていただき、試作いただくことになりました。
約1ヶ月のメニュー開発期間を経て、上記にてご紹介したメニューが誕生しました。
フェア中にも食材を仕入れに飯舘村を訪れ、お客様へ提供してくださいました。<開催店舗>
catoe 福島県郡山市西ノ内1丁目19-7 電話:024-983-7367<Instagram>
@catoeakaghianda