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時の中に

印刷用ページを表示する 掲載日:2017年2月1日

私は飯舘村をはじめて訪れたのだが、静かな農村であるだけではなく、何か新しいことへ挑戦しようとする啓蒙的な印象を持っている。そんな中で具象彫刻をもって製作するのではなく、前衛作品を紹介することは大変理にかなったことだったと思う。石の産地である飯舘村はいたって使用目的に合った石材を選ぶには、大変便利な所だった。数ケ月前に石材を選びに採掘場を訪れた。乾いた白い花崗岩の膚はとても美しかった。そうこうしているうちに表面の感情から中へと入り込もうとする意識がはじまり、時空を貫こうと結論をだした。つまり形体に穴をあける行為である。その中には人がたをいれ、頭は手と足を見詰めている。足は大地を、手は空を、台になる石は道を意味している。白くて優しいイメージを持った飯舘村の石は私の作品を通して多くの人に語りかけてくれるだろう。

時の中にの画像

高田 大 Dai Takada

1958年 東京都生まれ
1983年 二科展出品特選受賞神戸具象彫刻展大賞受賞
1984年 第19回昭和会展林武賞受賞長野野外彫刻賞受賞須磨離宮現代彫刻展出品
1985年 日本具象彫刻展大賞受賞アジア大会記念日韓合同彫刻展出品石の具象彫刻展(大阪番画廊)
1987年 宇部市現代彫刻展入選
1988年 現代木刻フェスティバル入選(関市)
1989年 現代彫刻美術館野外彫刻ビエンナーレシンポジウム参加オブジェ大賞展優秀賞受賞
1990年 小田原城野外彫刻展入選(エスキース入選)
1992年 木内克大賞展入選東海村村民賞受賞新島コーガ石フェスティバル参加
1993年 足立区野外彫刻展入選岩手石彫展入選(エスキース入選)
1994年 足立区野外彫刻展入選山口大理石現代彫刻展in景清洞(山口県)